約2年程前に保険薬局の在庫管理についてある方からご相談を受けまして1枚の紙にまとめました。この事について何となく味見のスペシャリストであるやくちちさん(https://twitter.com/yakutiti http://yakuzaishi.xn--tckwe/)にお伝えした所、すごくご興味を持って頂いたので書き連ねてみます。宜しくお付き合いをお願い致します。
〇在庫管理業務とは
保険薬局では調剤の次に一番手間暇がかかる仕事だと思っております。
ではなぜ大変なのか?
原則仕入れが箱単位で返品が思うようにできないからだと思います。もちろん薬にもよりますが高い薬は本当に高い。そして長期処方が総合病院などで増えてきていることが上げられます。また未開封品であっても包装変更や冷所保存品という事で返品出来なくなる場合も少なくないです。在庫管理に振り回されたり、地団太を踏みたくなるような事は少なくないでしょう。
〇適正在庫量とは
まず良く購入する薬について考えてみます。最近はレセコンで在庫管理が出来るものも多くなってきたと思います。仮に出来なくても少なくとも月計表や日計表は会社として必要なので日々の出庫量はすぐにわかると思われます。賛否両論あると思いますが、私は基本的に月の出庫量の1/8を一つの目安にして考えています。薬局の営業日数などにもよりますが約3日分の在庫になります。大半の卸が午前午後の二便体制だと思われますので、出庫分をすぐに発注すればまず不足にはならないでしょう。感冒、花粉症などの季節変動の高い医薬品、大型連休の前の時期などは予想を立てて在庫量を増やす必要はあります。
〇適正在庫包装とは
出庫した分をすぐに発注するという面では100錠等の最小包装で管理する方が確実に楽です。またジェネリックへの切り替えが進んで行く中、ジェネリック発売後の先発品がデッドストックになりやすいです。ただ毎日発注する医薬品ならば500錠等の大包装で良いと思います。在庫スペースや伝票管理は楽になるからです。また月の出庫量が最小包装の半分に満たない場合は分割購入も検討して良いでしょう。まぁ最近分割品が減りつつあるのは間違いないようです。比較的近隣に系列店舗があるならばシェアする方法もあるかもしれませんね。
また次回に続きます。宜しくお願い致します。
この記事はアメブロで掲載していたものを転載修正したものです。